保育士は矛盾を抱えて生きている。
大それたタイトル。
でも、確かにその通りだと思うんです。
保育士という職業にみなさんがどういうイメージを持つかはわかりませんが、
実際働いているとすごいめんどくさい仕事です。
一人で多くの子どもの相手にしているんだから。
だいたい子どもなんて、“自分のことだけ見てて欲しい”という思いを強くもつ生き物です。(大人だってそういう人いっぱいいますしね。)
そんな子どもを集団で相手にするんだから、矛盾が湧いてきて当たり前です。
さらに保育園にくる子どもなんて、個性も家庭状況も親の所得もてんでバラバラ。
何が平等で何が差別か。何が正解で何が間違えか。
そんなことをその都度深く考えていたら、頭と心がいくつあっても足りません。
本当にめんどくさい仕事だと思います。我ながら。
それでもこの仕事をなぜ続けようと思うのか。
正直、具体的な言葉で明確に示せるような答えはなくて、
好きだから。
その一言に尽きます。
よく付き合ってる異性のどこが好きなのと聞かれて、
全部。
と、答える人がいますが、
その気持ちに似ている気がします。
楽しいところも嫌なところも。めんどくさいところも。
全部ひっくるめて好きなんです。保育士という仕事が。
なんだかこんな風に書いていると、
盲目的に一人の異性を好きでいられる人が(他人からどう見えるかは分からなくとも)幸せを感じているように、
この仕事をやっている自分も(他人からどう見えるかは分からなくとも)幸せなのかなと思えてきます。
矛盾を感じた時に、いかに自分に都合よく考えられるか。
保育士になって身についた大きなスキルのひとつです。